
京都・清水茶碗坂の中ほどに、こぢんまりと位置するクラフトギャラリーアート英蘭では、本藍染を始め柿渋染・草木染までの数々の染作品が展示されている。この全ての作品は店主であり、染め作家である清江正雄氏の手から生まれる。
氏の代表作品である本藍染は、京都市内嵐山の近くに氏によって開かれた畑で、氏自身の手で藍染の素となる、我が国固有の植物である「蓼(たで)」が、種蒔きから丹精に作り上げられる。やがて刈り取られた葉は乾燥・発酵工程を経て「すくも」になる。「すくも」からは幾多の染工程を経て「ジャパンブルー」となる本藍染作品が生まれる。また柿渋染の素となる柿の木も同じ畑で20年前植えられている。その柿の実は青いうちに刈り取られ、粉砕・圧縮して得られた渋液は、数年かけて熟成される。その渋液を布に何度も塗り重ねると、やがて「柿渋茶」が発色し、艶やかな作品に変貌する。氏は長年京都を代表する伝統工芸「京絞り」に携わり、今は数ある絞りの技法中で最も難しいとされる「桶絞り」を得意としている。その桶絞りの技法を持つ人は、全国でも数人しか存在せず、氏もそのひとりである。
「特選京都」では、優れた氏の作品の中から、更に秀でた作品のみを選りすぐり、お届けいたしています。